事件番号等 |
平成28年(行ケ)第10212号 審決取消請求事件 |
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裁判年月日 |
平成29年4月18日 |
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担当裁判所 |
知的財産高等裁判所(第4部) |
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権利種別 |
特許権(「車両のための照明装置」) |
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訴訟類型 |
行政訴訟:審決(拒絶) |
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結果 |
請求棄却 |
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趣旨 |
特許庁が無効2015-800030号事件について平成28年8月16日にした審決を取り消す。 |
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取消事由 |
本件特許出願の分割要件に係る判断の誤り |
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裁判所の判断 |
原告主張の取消事由は理由がないから,原告の請求を棄却する。 |
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キーワード |
新規性/分割出願(分割要件) |
実務上役立つと思われる点を、以下の通り判決文より抜粋する。
しかし,本件発明1は,絶縁球を備えない接触端子を含むものであるところ,前記2(3)イのとおり,原出願明細書においては,プランジャーピンとコイルバネとの間に必ず絶縁球を介在させてコイルバネに電流が流れないようにすることによりコイルバネの焼き切れ防止に確実を期しており,コイルバネに電流を流れるのを防ぐその他の手段と併用することはあっても,同手段をもって絶縁球に代えること,すなわち,接触端子を,絶縁球を含まないものとすることは,想定されていないものと解すべきである。原出願明細書には,「以上,本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが,本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく,当業者であれば,本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく,様々な代替実施例及び改変例を見いだすことができるであろう。」という旨の記載(【0043】)があるものの,絶縁球を備えない接触端子とすることは,「本発明の主旨」を逸脱するものといえるから,「様々な代替実施例及び改変例」の範ちゅうに入らない。
判決文