平成29年(ネ)第10014号 特許権侵害差止請求控訴事件:オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用
事件番号等
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平成29年(ネ)第10014号 特許権侵害差止請求控訴事件
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裁判年月日
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平成29年7月20日
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担当裁判所
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知的財産高等裁判所(第2部)
(原審・東京地方裁判所平成27年(ワ)第28467号)
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権利種別
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特許権(「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」)
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訴訟類型
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民事訴訟
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結果
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控訴棄却
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趣旨
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- 原判決を取り消す。
- 被控訴人は,別紙被控訴人製品目録記載1~3の各製剤の生産,譲渡,輸入又は譲渡の申出をしてはならない。
- 被控訴人は,別紙被控訴人製品目録記載1~3の各製剤を廃棄せよ。
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争点
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- 技術的範囲への属否
被告は被告製品が構成要件A,C及びDを充足することを積極的に争っていないから,技術的範囲への属否についての争点は後記ア及びイのとおりとなる(なお,前記訂正請求の可否は構成要件充足性に関する判断に影響しない。)。
ア 「緩衝剤」(構成要件B),「緩衝剤がシュウ酸またはそのアルカリ金属塩」(同F),「緩衝剤の量が(以下略)」(同G)及び「2)緩衝剤の量が(以下略)」(同I)の充足性
イ 「担体が水」(同E)
- 無効理由の有無
被告は,本件特許には次の無効理由があり,特許無効審判により無効にされるべきものであるから,原告は本件特許権を行使することができない(特許法104条の3第1項)と主張する。なお,後記ア~ウは,本件発明及び本件訂正発明の両発明(以下「本件発明等」という。)に関する無効理由である。
ア 国際公開96/04904号公報(以下「乙4公報」という。)に記載された発明(以下「乙4発明」という。)に基づく進歩性欠如
イ 乙4発明に基づく新規性又は進歩性欠如
ウ 「Circadian Rhythm in Toxicities and Tissue Uptake of 1,2-Diammino cyclohexane(trans-1)oxalatoplatinum(Ⅱ) in Mice」と題する論文(以下「乙30文献」という。)に記載された発明(以下「乙30発明」という。)に基づく新規性又は進歩性欠如
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裁判所の判断
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- 本件発明における「緩衝剤」としての「シュウ酸」は,添加シュウ酸に限られ,解離シュウ酸を含まないものと解され,被控訴人各製品は,解離シュウ酸を含むものの,シュウ酸が添加されたものではないから,「緩衝剤」を含有するものとはいえず,構成要件B,F及びGの「緩衝剤」に係る構成を有しない。
- したがって,被控訴人各製品は,その余の構成要件について検討するまでもなく,本件発明及び本件訂正発明の技術的範囲に属しない。
- 以上の次第で,控訴人の本件各請求は,その余の点を判断するまでもなく,いずれも理由がなく,原判決は,結論において相当であるから,本件控訴を棄却する。
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キーワード
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構成要件充足性/用語の意義(「緩衝剤」)
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判決文