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知財裁判例速報

平成28年(ネ)第10031号 特許権侵害差止請求控訴事件

  • 2016/12/19
  • 知財裁判例速報

事件番号等

平成28年(ネ)第10031号 特許権侵害差止請求控訴事件

裁判年月日

平成28年12月8日

担当裁判所

知的財産高等裁判所(第3部)

(原審・東京地方裁判所平成27(ワ)第12416号)

権利種別

特許権(「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」)

訴訟類型

民事訴訟

結果

原判決取消

趣旨

1 原判決を取り消す。

2 被控訴人の請求をいずれも棄却する。

争点

(1) 被告製品が本件発明の技術的範囲に属するか。
 ア 構成要件B,F及びGの「緩衝剤」の充足性
 イ 構成要件B及びDの「安定」の充足性

(2) 本件特許に無効理由があるか。
 ア 乙1発明に基づく新規性又は進歩性欠如の有無
 イ 乙6発明に基づく新規性欠如の有無
 ウ 記載要件(サポート要件及び実施可能要件)違反の有無

(3) 訂正の対抗主張の成否
 ア 訂正要件違反の有無
 イ 本件訂正により無効理由が解消されるか。
 ウ 本件訂正発明に係るサポート要件違反の有無

(4) 被控訴人による本件特許権の行使が信義則に反するか。

裁判所の判断

・被告製品は,その余の構成要件について検討するまでもなく,本件発明の技術的範囲に属しないものと認められる。

・以上によれば,その余の争点について判断するまでもなく,被控訴人の控訴人に対する本件特許権に基づく請求はいずれも理由がない。したがって,これとは異なり,被控訴人の請求をいずれも認容した原判決は相当ではないから,これを取り消した上で,被控訴人の請求をいずれも棄却する。

キーワード

技術的範囲の属否/文言の意義(「解離シュウ酸」・「緩衝剤」)/時機に後れた攻撃防御方法の却下(民訴法157条1項)

 

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